そして、2000年の8月に「理想の英会話スクール」は“7アクト”という名前に決定し、法人の登記も完了して正式に誕生しました。
オフィスは鷺ノ宮駅から徒歩10分の家賃7万円のアパートの一室です。台所をオフィスにしてパソコンを並べました。ファイルを格納する書類棚を置くと身動きの取れない状態です。スタッフは私を入れて3人。パソコンは二台しかなく、二人しか座れないので一人が立って仕事をしていました。といっても私は昼間オフィスにいることはほとんどなく、講師の面接に走り回っていました。
理想の実現に燃え一心不乱に準備を進めていましたが、頭の片隅には「いったいどれくらいのお客さんが来てくれるのだろうか」という不安がありました。
正式なスタートを10月に控え、実際の反応を知るために試しに一ヶ月前にHP上で先行予約の受付をすることになりました。
一週間で10人くらい来ればいいだろうと話していたところに、驚いたことに次々と申し込みのEメールが届きます。私は嬉しさのあまり10秒おきにメールの受信ボタンを押しました。
気がつけばなんとわずか1時間で50人もの申し込みがあったのです!まだ稼動もしていない英会話スクールに50人もの申し込みがあるなんて奇跡です。彼らは、期待しながらHPをチェックしてくれていたのでした。
予想以上の反応に喜んだのも束の間、「どうしよう、講師が足りない!」と焦りました。そのとき登録されていた講師はたったの15人だったのです。50人のお客様にマンツーマンレッスンの条件が合う講師を紹介するには、何倍もの人数が必要なのです。まったく無謀なスタートでした。
7アクトは予想以上の反響に!
10月に入り、サービスが開始しました。講師を獲得しながら接客し、申し込みの事務処理を行う。さらに、新しいスタッフも見つけなくてはならない。連日、夜中12時を過ぎるのは当たり前、それでもたくさんのお客さんがサービスを受けるのを待っていてくれるのだと考えると休みを取ることが出来ません。
栄養ドリンクの力を借りながら、信じられないようなハードスケジュールで働いていました。最初の3ヶ月は1日18 時間、60日休みなく働き、1日の休みを挟んでまた30日間同じ生活を行いました。
最近になってこの頃のことを話しあうとなぜかスタッフの間で話が一致しません。
「あんなことがあったね」
「そうだっけ?そういえば、こんなことがあったね」
「・・・覚えてないなあ」
こんな具合なのです。とくに私は、この時期のことをほとんど覚えていません。というのも、忙しすぎて記憶がないのです。ただ、辛いという感覚はありませんでした。
ただ夢中で走っていました。体も壊して入院もしましたし。
もう一度ビジネスをゼロから立ち上げるチャンスをもらえるとしたら・・・・私はたぶん断りますね。